53人が本棚に入れています
本棚に追加
大好きなあの瞳も
優しさも
嬉しそうなあの顔も
本当は全部
いつも私の横にいた千夏に向けられたものだったのかな……
じんわりと涙が瞳に滲むと同時に腕が引かれ私の体は杉浦さんの腕の中に抱きすくめられた……
『……?』
「……辛そうな顔してる」
……そうやって
私の変化に気付いてくれて そっと寄り添ってくれる…
だから……だからダメだってわかってるのに つい本音が滑り落ちてしまう…
『辛いし苦しい…っ』
見上げた先にある 杉浦さんの瞳を縋るように見つめそう呟いた……
こんな事を伝えても困らすだけだと分かっているのに、それなのに…子供みたいに甘えてる……
最初のコメントを投稿しよう!