キス~5~-2

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『ダメっ! 杉浦さん離してっ』 本気で嫌がり体を捩ると、愛おしそうに優しく包んでくれていた杉浦さんの体は驚いたように離れていく…… 自分で拒否したくせに熱を失った体が寂しさを伴い彼を求めようとする…… それを振り払うかのように首を振り深呼吸を何度も繰り返した…… 「……どうした?」 心配そうに顔を覗き込む杉浦さんの手が私の頬に触れそうになって、慌てて口を開く…… 『あ、あの…っ ごめんなさい…自分がそうした癖に…それなのに拒んだりして… でもやっぱり出来ない……千夏の時と同じになりたくない…… 美加先輩を大切にして欲しい…です。』 俯いてそれだけ呟き杉浦さんから距離を取り小走りでドアに向かった…… 「朝比奈……!?」 バタン… 「……美加ってなんだよ?」
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