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「ねぇ、ねぇ菜緒ちゃん」
杉浦さんの冷めた目を軽く交わす美加先輩は私に視線を移す……
「これからさ、お昼誰もいない時は誘って~
一緒に食べよ?
あ、女同士 今度飲みに行ったりしましょうよ……楽しいわよきっと」
ニッコリ楽しそうに笑う美加先輩に圧倒されとりあえずコクンと頷く……
杉浦さんの彼女さんと出掛けるとか なんか複雑な気もするけど、それでも純粋に女同士で楽しみたいって美加先輩の気持ちが伝わってきて私の顔からも自然と笑みが漏れる……
ピリリリ……
美加先輩から視線を落とし柔らかく煮込まれたかぼちゃの煮付けを食べやすいように箸で2つに割ってると微かに携帯の着信音が響き私は杉浦さんを見上げた……
「…ん? 俺じゃない」
「あ、私だ……」
ポケットから携帯を取り出した美加先輩は あ~なんて声を漏らした後、トレイを掴み立ち上がる……
「悪いけど先戻るわね……
丁度 やりたい事もあるし、後は2人でゆっくりして」
菜緒ちゃんまたね!なんて言い美加先輩は慌ただしく席を立ち携帯を耳に押し付けながらバタバタと歩いて行ってしまった……
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