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久志……?
向こう側にいるのは紛れもなく久志でキョロキョロと視線を散らばしながら歩いているのが見える……
『す、杉浦さん……ごめんなさいっ 珈琲またにします』
自分から誘った癖にそう一方的に言い久志とは反対側へ足を向けた……
「……! 菜緒ッ!!」
久志の声が背中から伝わりビクリと肩が飛び上がる、
どうしていいのか分からず立ち止まると待って!なんて声が響いた……
どうしよう、
このまま久志を避け続けようなんて思ってもないけど、だけどどうしても心が臆病になってしまって 今はまだ向き合う気持ちになれない……
俯きどうしたらいいのかと焦っている間にも久志の足音はどんどん近付いて来ていて
もうダメだと諦め目をぎゅっと閉じた瞬間、誰かが久志を呼び止めた……
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