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ピピピ… ピピピ…
『……ん…。』
カーテンが引かれた部屋の中…薄っすらと差し込む陽の光が朝を知らせてくれた。
昨日は美加先輩と話して緊張の糸が溶けた後、お酒を飲み過ぎてしまった…と、言うか美加先輩に合わせて飲んでいたら見事に潰れただけだけど。
それでその後……なんて思想した瞬間 ハッとして辺りを見渡した。
いない…
凄く酔っていたけど、ちゃんと覚えてる……
ベッドの上に寝かされて目が覚めた時、確かにいた。
その背中をボンヤリと見つめてたら、気持ち伝えたくて堪らなくなって、思わず伝えに行ってしまった事も…ちゃんと覚えてる。
また久志の時みたいに周りが見えなくて 一杯一杯で、凄く変な告白だったような気もしないけど、でもちゃんと自分の気持ちはブツけられたと思う。 これでようやくスッキリして前に進める。
すぐに忘れるとかは無理だけど、それでも前の時のようにクダクダと悩んだり美加先輩に悪いとか考えない分、ちゃんと部下と上司に戻れる気がする……
さて、仕事行く準備しますか。
気合いを入れて立ち上がった私は足取り軽く洗面所へと向かった。
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