キス~8~-2-2

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答えに迷っていると不意に千夏が 菜緒はさ…なんて呟く… 『ん?』 「昔から菜緒のタイプとか色々聞いてるけど、ああいうのタイプだったっけ? 杉浦さんってさ…表面上良い顔してるけど中身結構冷めてるよね? 私もそういう所あるからよく分かるけどさ。 そうそう聞いてると思うけど…前にもさ ここで久志と会ってるの見られた時に、二人で少し話したんだけど…」 『え! 二人? 三人でじゃなくて?』 「二人だよ、杉浦さんがいるのに気付いたのは久志が出て行った後だったから… その時もさ、私が責めないの? って聞いたら… 澄ました顔して “ 石川も大人なんだし良いか悪いかの分別ぐらい自分でつくだろ? ” とか言われてさ~ なんか学生の時の先生思い出しちゃったわよ…」 その時の杉浦さんの真似をしているのか、それとも先生の方の真似なのか腕を組み人差し指をたて熱弁する千夏に思わず笑みが漏れる… でもそっか、あの時私 杉浦さんが二人と話して私には黙ってようって事になったんだと決めつけちゃったけど本当は違ってたんだ…
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