キス~10~-2

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「朝比奈ちゃん大丈夫? なんか顔暗いけど、熊田さんとこの仕事 凄い忙しいの?」 『え?』 堀川さんの声が間近に聞こえ、机に突っ伏したままの状態の私はハッとして顔を上げた… 「さっきから盛大なため息がきが聞こえるよ… 今日は折角のクリスマスイブだしさ、それに…元気いっぱいじゃなきゃ朝比奈ちゃんらしくないよ!」 バシバシと私の肩を叩く堀川さんに、ですよね~。なんて言葉を返し笑う… 「杉浦さんもさ、昨日から徹夜でずっと会社に缶詰めして仕事に追い込みかけてるみたいなんだけどさ… これは余程のクリスマス反対派か、はたまた誰か過ごしたい人がいるかだよね…?」 『え…あ、どうですかね…』 やんわりと堀川さんを交わしながら、バレない程度に杉浦さんを見つめた… 昨日…帰ってないんだ… メールが夜中に入ってたけど、徹夜するとは書いてなかった… だけどよく見たらスーツは昨日と同じものを着ているし、顔にも少し疲れが見える… それを見てたら胸がギュッとしまって涙が出そうになった… きっと杉浦さんの事だから、私と交わした約束果たそうとしてくれてるんだ…
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