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……。
「そっか、そんな事があったんだ…」
自販機で買った紅茶を飲みながら天井を仰ぎ見てる美加先輩は私と忠長さんの間に起きた事をただ黙って聞いてくれていた…
美加先輩に話した所で、自分で解決しなくちゃいけない事には変わりないのは分かっていたんだけど…。
だけど、鋭い美加先輩は私が何か言う前に「何か悩みがあるんでしょ、聞くわよ」なんて色々察してくれて それで心に引っかっている事を思わず相談してしまった。
『あの…忙しいのに、こんな話ししちゃってごめんなさい』
「な~に言ってるの、全然平気よ。
寧ろ仕事ばっかの方が息が詰まるから、かえって気分転換になるわ。
でもモテる女は辛いわね」
美加先輩の言葉に激しく首を横へと振る…
『そんな事ないです…
今までだってこうやって告白される事なんて殆ど無かったし、寧ろ無縁でした。
久志の時も杉浦さんの時も、どちらかといえば自分の方から告白して付き合えた方ですから。
ただ…忠長さんのはショックでした』
両手に包む様にして膝に置いてるミルクティーを見つめ、そう本音を漏らすと美加先輩が その手を軽くポンポンと優しく叩いた…
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