キス~10~-2

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『私、今の会社に入ってから結構 このお店に来てます…もちろんご飯食べにですけど、 だから1年前も来てますよ、きっと』 忠長さんが言っているその時期かどうかは分からないけど、私は結構ここに通ってたりする…それが3年前からだから1年前も来ていた事になる。 だから頷くと忠長さんはフッと頬を緩め笑みを零す… 「はは…。 そうかやっぱり あんたか、 初めて会った時にケーキ食わしたあの顔見て、似てると思ったんだ…」 『……?』 何かブツブツ呟く忠長さんに疑問符を頭から浮かべ見つめてれば、忠長さんはそのまま言葉を紡ぐ… 「その時 一緒にいた男…彼氏だろ? 今も続いてるのか?」 男って…考えるまでもなく久志の事だよね… 久志以外とここに、ご飯を食べに来た記憶はないから… 『えっと、もう別れてます…』 何故か気恥ずかしくなって、凄く小さな声になってしまったけど、忠長さんは私の凄く近くにいるから聞こえたと思う… それより私…なんでこんな事聞かれてるの? 仕事と全く無関係な話になり戸惑って視線を泳がせていれば、突然忠長さんに両肩を掴まれ鋭い視線を向けられる… 「なあ菜緒…?」 『は、はい』 「俺と、付き合わないか?」
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