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私…ですか? と疑問に思って首を傾げると、ああ。 なんて頷き忠長さんは言葉を紡ぐ。
「お前がさ、一緒に来てた彼氏に向かって 俺が作ったケーキについて話してたんだよ…
しかも興奮しながら永遠と。
無邪気な笑顔浮かべて子供みたいに…」
はは…なんて、笑う忠長とは対象的に恥ずかしくなった私は俯いた…
だって、忠長さんが言っているその時かは分からないけれど、私はよく食べた料理の感想を どれがどういう風に良かったのか聞かれてもないのにベラベラと話してしまう癖があったから…それは今も変わらなくて興奮するとついつい語ってしまう。
「あれは効いたな、あんなの聞かされたら もっと違う物作って、もっと美味い物食わしてやりたくなった…次はどんな反応すんのかなって、
辞めたいとばかり思っていた俺の頭の中に…次から次へと新しいレシピばかりが浮かんできちまうんだから…
単純な自分の思考に呆れたよ。
まあ、今思うと 思いっきり熊田のおっさんの思惑にハマったんだなって思うけどな…
それでも あの時、辞めなくて良かったと本気で思っている…」
そう言葉を落とす忠長さんに少し微笑み頷いた瞬間 何故か忠長さんは それにだ!! なんて少し強い口調と視線を私にブツける…
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