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私が次に思い出したのは、母が亡くなった後の事…
母を想う気持ちが止められなくて、幼い私はずっと泣いてばかり過ごしていた…
学校にも行かない日が続いたり、日常生活に異常をきたすぐらいだった…
家に父親がいたけれど、父もまた母の死を受け入れる事が出来なくて、お酒を浴びるように飲んでいた…
それが段々エスカレートして、父は次第に私に暴力を振るうようになっていった…
その光景が頭に浮かんだ瞬間、私の心は重く沈んでいく…
でも、ああそっか…だから幼い私はこの記憶に蓋をしたんだと思い出した…
暴力が怖くて、発せられる父からの言葉が怖くて…
いつの間にか綺麗な記憶だけを抜き取るように重ねて今まで生きて来たんだと分かった…
だから、その時期に一緒にいたお姉さんの事もうろ覚えだったんだ…
私が引っ越した後も、ずっと手紙のやり取りをしていたのに。
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