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「冗談はさて置き、奏一くんはいつまでこっちにいるの?
もうこのままずっとこっちにいるのかな?」
そうだと嬉しいけど。 なんて言葉を付け足すお兄さんに、杉浦さんは飲んでいたお茶をテーブルへ置き呟く…
「いや、来月には戻る予定ですよ」
「来月? もう戻っちゃうんだ~
そしたら今みたいに突然会いに行って驚かしたり出来なくなっちゃうね~寂しいな~」
「そういうの要りませんから」
あははとみんなが笑う声を聞きながら私は1人、いやでも速まる鼓動を落ち着かせようとしていた。
来月…もう戻っちゃうんだ…
杉浦さんが戻る事は分かっていた事だし、ある程度覚悟はしていたつもりだけど、改めて決まった日付を聞くとやっぱり動揺してしまう。
それを気付かれないように、なるべく笑顔を貼り付け料理を口へと運んだ。
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