キス~13~

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近くのお寺からだろうか、ボーンボーンと鐘のつく音が耳に届き驚いて上にいる杉浦さんを叩いた… 『杉浦さん…もしかして年明けちゃったんじゃないですか?』 昔…隣に住んでいた お兄ちゃんだって分かってからも尚変わらず敬語の抜けない私を見て苦笑いを浮かべる杉浦さんは、私に覆いかぶさったままの状態でベッド脇に置いてある腕時計を拾い上げた… 「そうみたいだな、12時まわってる」 『えー。 一緒にカウントダウンしたかったのに』 剥れた顔をする私の頭を撫でる杉浦さんの手は、まるで駄々っ子を慰めるような手つきでなんだか釈然としない。 美加先輩との旅行から帰って来た私達は、杉浦さんが仕事をしていない殆どの時間を家でのんびりと過ごしていた… 12時まで起きて、一緒にカウントダウンして年が明けたら初詣に行く… そんなプランを用意していた私は夜9時頃…少しだけ仮眠を取ろうとベッドに入ったんだけれど、 結局後から来た杉浦さんとずっと話し込んだりと、まったり過ごしてる内に時間はいつの間にか流れ…気付けば12時をまわっている始末。 そんな自分達をお互いに笑いあって、明けましておめでとう今年もよろしくと挨拶を交わした。
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