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「菜緒ちゃんも良く来てくれたね。 さ、入って」
軽く頭を下げた後、杉浦さんの後に続き家にお邪魔した…
玄関から入ったその場所は白を基調とした家具が置いてあり、所々に家族の写真が飾ってあるのが目に止まる…お姉さんの趣味だったのかとっても綺麗な家。
そのまま奥に進んだ輝彦さんは1つの部屋の前で立ち止まる、少しだけ間を置いてから軽く力を加えドアを開けた…
「ここにママいるよ」
無邪気に笑い、そう言葉を投げる愛美ちゃんに杉浦さんは頷きその頭を撫でる…
開いた部屋からは、軽い線香の香りがして足を進めた私達は輝彦さんに促されるがまま仏壇の前に座った…
「優香良かったな、奏一くんやっと来てくれたよ。
4年間しつこく口説いてた甲斐があったよな~やっと俺の気持ちに応えてくれて嬉しいよ」
「またそういう気持ち悪い事を」
「パパ キモい」
誤解されるような事を冗談交じりで言う輝彦さんに冷めた目で杉浦さんが呟いた後、それを愛美ちゃんが加勢する形になった事をお兄さんは納得いかないと拗ねたような表情を向けた。
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