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ドアを閉めたその磨りガラスの向こうで、服を脱ぐ杉浦さんのシルエットが見える…
身長が高いせいかスラっとした手足が凄く魅力的で、その濃艶な体付きに思わず見とれてしまった。
だけど、ガチャっと小さく開いたドアの音で我に返り急いで反対に顔を向ける…
なんか やっぱり緊張する…
そんな一抹の緊張を抱き俯き加減で下に見えるタイルを見つめていると、後ろからスッと杉浦さんの腕が伸びて来た…
イキナリ見えたそれに驚き目を瞬かせていれば、伸びてきた腕はそのまま私の顔の横を通過し目の前にある蛇口を捻った…
『……。』
温度調節されたお湯が肩にかかり 杉浦さんがシャワーを出してくれたんだと気付く…
その温かさにホッとしていると、まだ私の前にある杉浦さんの腕が突然私の体を引き寄せ、そのままバスチェアーに座らせる…
『え? え! なんですか?』
ビックリして振り返った私の視界には、たっぷりと泡立てられたスポンジが映り慌てて口を開く…
『ちょっ』
「何って、洗う。 何もしないんじゃ一緒に入る意味ないだろ?
ほら前向いて」
振り向く私の顔を前に向かせた杉浦さんは露わになっている肩にスポンジを押し当てた…
き、昨日まで体を洗うなんて言わなかったのに、いつもは先に湯船に入ってくれてて向こうを向いてくれてた。
それなのに今日はなんで!?
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