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……。
無理やり体を洗われた私は くすぐったさに身をよじったり、タオルを取ろうとする杉浦さんに見られないようにと暴れていた。
そのまま悪戦苦闘の末、ようやく全てを洗い終え入浴剤が沢山入って真っ白になっている湯船に浸かる事が出来たのはついさっきの事。
杉浦さんは体を洗っているんだけど、私はそれを見ないように必死に壁と睨めっこしていた…
『お風呂入るだけなのにこんなに疲れるなんて…』
「…何?」
壁に向かってボソリと呟いた言葉はてっきり聞こえていないとばかり思っていたのに、杉浦さんが反応するから慌てて口を手で押さえた…
「菜緒、どっちかに寄って」
え? なんて反応して自分を見れば湯船の真ん中を陣取っているのに気付き、ごめんなさい。 と急いで端に体を寄せた…
微かにお湯が波立って後ろに杉浦さんの気配を感じる…
目一杯 端に寄っている私をそっと抱き寄せた杉浦さんは、立てた膝の間に私を引き寄せた…
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