キス~16~

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そのまま、みんながいるその場所まで歩いて行き、もう顔見知りだと分かっているけれど母親に彼女を紹介した、 籍こそ入れてはいないが、誓いの言葉を交わした後の今は“ 妻 “ だと。 頬を染め照れる彼女の手を握り泣きながら ありがとうを繰り返す母親の背中をまた輝彦さんが摩っていた… 涙と感動と感謝が溢れた結婚式… 彼女と出会ってから もう何度こんな気持ちにさせられただろう… そこには確かな幸せがあって、どんな暗い想いも過去をも変えてしまう… そんな彼女を手に入れられた俺は、誰に言われなくても幸運だとわかる… 人との繋がりの大切さを教えてくれ… 愛する事を貫く勇気をくれた彼女… 今度は俺が…この人生をかけて心から幸せにしたいと思った… 生粋な笑顔を向ける彼女を軽く引き寄せおデコにキスを落とす… 優しい風が吹くそこに温かい教会の鐘が鳴り響き全ての終わりと始まりを伝えていた… キスで触れて。 完
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