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車が駐車場に停止した後、私達はトランクに積んでいた荷物を降ろす為 車の後方に回った…
「菜緒、荷物多すぎないか?」
海に持っていく荷物とは別に他にもある事に気付いた杉浦さんがポツリとそう呟くものだから私は慌てて言い訳を並べる。
『え? あ…だって杉浦さんが輝彦さんの所に泊まるって言うから』
ホテルとかなら色々常備されてる物を使えるけど、女の人のいない輝彦さんの家なら何かと持っていかないと、なんて考えた結果がこの荷物。
「ん。 まあ こっちに来るって伝えたら 自分の所に泊まれってしつこかったからなあの人」
『きっと杉浦さんに会いたかったんですよ』
「は?」
会いたいのは菜緒にだろ? なんて杉浦さんは怪訝な顔を向けるけど 私は知ってる、輝彦さんは誰よりも杉浦さんといる時が1番楽しそうな事を。
でもそんな事を言えば、嫌がるだけだと分かっているから敢えて言わないけれど。
荷物を出し終えた杉浦さんに 行くぞ。と声を掛けられ私は頷きその背中を追う…
みんなと会えるの楽しみだなあ…
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