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「さてと、あっちはもう待ってるだろうから そろそろ行こうか?」
美加先輩の声に、え! なんて顔を上げれば既に2人が着替えを終えてるのが見えた。
早っ! って私が遅いのか。
『あの、私もう少しかかりそうなんで先に行っててください すぐに追いかけるので』
「そう、分かった。 じゃあ外で待ってるわね」
そのまま頷き歩いて行く美加先輩を見送っていると その後ろを静かに着いて行く莉乃ちゃんが何故か私の横に来てジ~っと顔を見つめてくる。
『どうかしたの?』
「せ、先輩の名誉の為に言わせて頂きますが。
背中に……キスマークが沢山ついています。 新婚なのは分かりますが惚気過ぎですよ」
『……!!』
ボソリと呟かれた莉乃ちゃんの言葉に目を丸くして背中を覗き込むけど、当然私の首がそんなに回る筈もなく何も見えない。
「あ~後、あんまり遅く1人で出て行くとみんなからの注目を浴びて恥ずかしい思いすると思うのでお早く」
ニッコリ笑いそのまま美加先輩と出て行く莉乃ちゃんの背中を見つめ私は眉間にシワを寄せた。
親切なのかそうじゃないのかわからない所が怖い……
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