始まり

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「では、ご案内を致します。」 (順応速いな、潤) (多分言葉遣い変な奴になってる。でも服装も髪も何もかもが変なんだし今更だろ) (それなら普通の言葉でいいんじゃないのか?) (少しは慣らしとこうぜ) 暫くして城下町のある一つの家に案内される。 「ここで暫くお待ちください。主君にお目通りを願ってきます。」 「分かりました。」 武士がお辞儀をしてから家を出て行く。 「潤!俺はよく分からずについてきたけど状況教えてくれ!」 雄信が早口でまくしたてた 「俺もそこまで詳しい訳でも無いが、弘治は1550年くらいだったかな」 潤が持ちうる知識をフル活動して答える 「潤が言うならそうなのか?雷に撃たれてタイムスリップなんて本当にあるんだな…」 翔太が信じられないという面持ちで呟く 「それであのいかついおっさんは俺たちの事を雷神様の使い様とか言ってなかったか?」 「昔の人は迷信とか信じてるんじゃないか?なんか優遇してくれそうだし、言葉遣いだけ気をつけて暫くこれで暮らそう。」 潤が二人に聞いた 「それで今から殿様に会いに行くんだろ?どうするんだ?」 翔太が不安そうに聞く 「適当に俺が話しておくよ、任せてくれ。」 「流石、文系!潤先生!頼みます。」 「なんとか知ってる大名に仕官出来ればなんとかなるかもな」 「織田とか豊臣とか徳川なら俺でも知ってるぜー!」 「俺はゲームで武田と上杉と長宗我部と伊達と真田なら知ってるぜ!」 「場所が変わってなくてこの近くの大名なら斎藤、今川、浅井、遠くなら京の将軍家足利、関東の北条、九州島津、中国の毛利くらいか…」 「将軍家って徳川じゃないの?」 「源幕府とか足利幕府の殿さんも将軍だろ?」 雄信の問いかけに翔太が答える 「その通り」 「そうなのかー、理系だからなー」 雄信が分からない事を言い訳した 「雄信はもうちょっと勉強しないとな」 翔太が笑いながら言った 「今はそんな事してる場合じゃなくなっちまったんだけどな」 潤が深刻な面持ちで呟く
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