第1話

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結局、皆とは観光せずに帰った。 体調が優れないと嘘をついた。 りっちゃんは私を心配していたと言っていたけど、昨日見た事が頭をよぎって信じる事ができなかった。 結局 私はどうして裏切ったの?とか言えなかった。 意気地なしな自分に嫌気がさした。 でも いざ佐倉くんの顔を見てもそこまで辛く感じなかった。 後悔していたのは黒澤くんの連絡先を聞きそびれた事。 仲良くなれそうに感じたのになぁ。 残りの夏休みは高校のメンバーと遊べなかった。 やはり黒澤くんの言うとおり、上辺に感じたんだ。 誘われても断った。 こうして私の夏休みは終わった。 きっと 新学期は一人だろう。 なーにやってるんだろ、私。 でも あのままあのグループにいても苦しいだけだ。 制服に着替え、学校に行くんだと実感すると、やけに気が沈んだ。
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