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「静乃、久々!」
「あ、うん。りっちゃん・・・」
教室に入るとすぐ、りっちゃんに声をかけられた。
りっちゃんは普通だ。
「静乃、あれ以来全然かまってくれないんだもん」
何で・・・
「ごめんね」
「また遊びに行こうよ、皆で!」
「わ、私・・・」
すると
「早く席つけ!」
先生が入ってきた。
「じゃ、後で!」
りっちゃんは席についた。
言えなかった・・・
「今日はこのクラスに転校生がやってきた」
先生が大声で言うと、皆が騒ぐ。
「入ってくれ」
先生が言うと、教室に男子生徒が入ってきた。
あ・・・
「く、黒澤くんっ」
私が声を上げると、彼は私を見る。
「あ・・・」
「藤枝と知り合いなのか?」
「まあ、ちょっとした知り合いです」
皆はざわつく。
「かっこいい!」
「藤枝とどういう関係?」
「ほら、海で藤枝助けてた」
わわ・・・
「静かに!黒澤、紹介頼む」
先生が言うと、彼は頷く。
「黒澤琉希。ここに来る前は神奈川に住んでいた。以上」
以上って・・・
「席は藤枝の隣な」
えぇっ!?
と、隣!?
「藤枝、よろしく」
黒澤くんは私の隣に座ると言う。
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