第1話

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「よ、よろしく。本当に驚いたよ」 「俺もだ。しかも同じクラス」 「また会えて良かった!また改めてお礼がしたかったから」 「良いよ、そんなの」 「けど・・・」 「じゃあ、後でお願い聞いてもらおうかな」 「う、うんっ!」 黒澤くんが同じクラス・・・ 「ねぇ、彼女いるの?」 「神奈川のどの辺に住んでたの?」 黒澤くんは休み時間になると、女子に囲まれていた。 だけど 返事は「別に」や「どうだっていいだろ」を繰り返すだけ。 つんとしてるなぁ。 「黒澤くんってかっこいいね。静乃を助けた時も思ったけど」 りっちゃんが来て私に言う。 「え?」 「ね、静乃!今度、みんなで遊びに行こうよ!佐倉も呼ぶし」 何で・・・ 「あんたさ、何言ってんの?」 えっ? 黒澤くんは会話が聞こえたらしく、りっちゃんに言う。 「藤枝を傷付けたくせに」 「え?」 「藤枝、俺・・・学校の事よく分からないから案内しろ」 「あ、うんっ」 私は黒澤くんと教室を出た。 「まだつるんでたのか?」 「うん。でも、ちゃんと話はするつもりだよ。このままじゃいけないし」 「そうだな。傷つくだけだ、一緒にいても」 「ありがとう」 「え?」 「怒ってくれて嬉しかった」 「誤解すんな。俺があいつにムカついただけ」 「そっか」 「学校案内するんだったよね!まずは図書館かな?」 「図書館?」 「私が大好きな場所なの」 「俺も行きたい。本結構読むし」 「了解!」 私は黒澤くんに学校案内をした。
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