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「よ、よろしく。本当に驚いたよ」
「俺もだ。しかも同じクラス」
「また会えて良かった!また改めてお礼がしたかったから」
「良いよ、そんなの」
「けど・・・」
「じゃあ、後でお願い聞いてもらおうかな」
「う、うんっ!」
黒澤くんが同じクラス・・・
「ねぇ、彼女いるの?」
「神奈川のどの辺に住んでたの?」
黒澤くんは休み時間になると、女子に囲まれていた。
だけど
返事は「別に」や「どうだっていいだろ」を繰り返すだけ。
つんとしてるなぁ。
「黒澤くんってかっこいいね。静乃を助けた時も思ったけど」
りっちゃんが来て私に言う。
「え?」
「ね、静乃!今度、みんなで遊びに行こうよ!佐倉も呼ぶし」
何で・・・
「あんたさ、何言ってんの?」
えっ?
黒澤くんは会話が聞こえたらしく、りっちゃんに言う。
「藤枝を傷付けたくせに」
「え?」
「藤枝、俺・・・学校の事よく分からないから案内しろ」
「あ、うんっ」
私は黒澤くんと教室を出た。
「まだつるんでたのか?」
「うん。でも、ちゃんと話はするつもりだよ。このままじゃいけないし」
「そうだな。傷つくだけだ、一緒にいても」
「ありがとう」
「え?」
「怒ってくれて嬉しかった」
「誤解すんな。俺があいつにムカついただけ」
「そっか」
「学校案内するんだったよね!まずは図書館かな?」
「図書館?」
「私が大好きな場所なの」
「俺も行きたい。本結構読むし」
「了解!」
私は黒澤くんに学校案内をした。
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