第1話

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「顔、赤いよ?」 「あ、暑いからだ!」 「そっか。でも、残念。明日帰っちゃうんだ、私」 「ああ、そうだったな。東京に住んでるのか?」 「うん」 「そっか。東京ねぇ・・・」 「また遊びに来ようかな。ここ、気に入った。海あるからか何か落ち着く」 「え?」 「その時はちゃんと綺麗に泳いで君に自慢してやるんだから」 「え?あ、ああ・・・」 「やっぱイトコのいるスイミングスクール行こうかなぁ」 「と、とりあえず、着替え俺の貸す。潮の匂い気になるだろうから風呂行け」 「あ、うん!」 私はお風呂を借りる。 何だかんだで良い人だな、黒澤くん。 でも、不思議。 さっきまで辛かったはずなのに。 「何か落ち着かない・・・」 パンツは仕方なく、今日履いてたもの。 だけど 「男子の部屋行くってそういえば初だ」 ノーブラ状態だからなぁ。 「上がりました」 「ああ」 上がってから声をかけると、黒澤くんは雑誌を読んでいた。 「ぶかぶかだな。俺のスウェット」 「私、小柄な方だから・・・」 黒澤くんは普通だけど・・・ やっぱり落ち着かない。 「あ、そうだ。寝るなら叔母さんの部屋で寝ろよ?一緒の部屋はまずいし」 「あ、ありがとう・・・」 良かった。 一緒の部屋では無いみたい。
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