~第二章早速始めようか~

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「沙羅ちゃんは由ちゃんのどこに惹かれたの?」 静恵さんが食事が始まってすぐそう言う。 俺は旨すぎる料理を食べながら無言…つうか俺がいるのに聞く辺りが静恵さんって天然だなとか思ったりする。 しかしさっきもそうだが沙羅と呼び捨てにするのはなんだか恥ずかしい…霞、と名字で呼んでもいいのだが、なんだかそれはだめな気がする。 でもいつもは静恵さんと2人だから学校の出来事とか他愛もない話をするので変化はないが、食卓の人数が増えるというのはなんだが良いものだ。静恵さんの料理が更に美味い物に感じる。 沙羅がいる理由があれだが…。 「ふむ、転入してまもない私を気遣う優しさと、なにより幼稚園生の私と将来を誓い合う潔さに愛を感じた…無論由夜の顔も私好みだ…なあ由夜?」 「俺に振られて困るよ」 沙羅と2人で話すのもあれだが静恵さんがいるわけだし非常に恥ずかしいことこの上ない。 「あらあら由ちゃんってそんな時からおませさんだったのね…沙羅ちゃん、由ちゃんを逃がしちゃだめよ?」 「勿論」 まだ付き合ってもないんだけどね…つうか絶対明日学校で天沢(アマサワ)とか鈴乃(スズノ)とかになんか言われるよな。 いやクラスの連中とかにもなんか言われそうだわ。 「ご馳走様」 「あら由ちゃんもういいの?」 「うん、たまにはおかわりするのやめるよ」 考えても仕方ない、風呂に行こう。
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