~第三章デートって最初は緊張するよね~

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その場はこれで終わり早速デパートに出発。 沙羅やら静恵さんの下着を盗む可能性大の天沢は中庭に寝かせた。 静恵さんには帰ったと伝えているから問題ないのだが…。 車の中は混沌としている。 まるでここは静恵さんの綺麗な愛車の中ではない気さえする。 後部座席には真ん中の俺を筆頭に何故だか知らんが綾と沙羅に挟まれている。 何故助席に座らないのか、についてはあそこは静恵さんの旦那さんがいつも座っていた場所だから、としかいえない。 綾と天沢にはそのことは話してある。静恵さんには俺達仲がいいからとはぐらかしているが…。 さて綾はそっぽを向いてイラつきオーラ全開…怖いですね、はい。 沙羅は相変わらず空気ってなに、みたいな感じで俺に密着している。 「由夜、デパートには必ず死角が存在するからいざとなったら安心しろ」 「大丈夫、そんな事態にぃぃぃぃぃ…な、ならないから」 「大丈夫か由夜?具合が悪いなら私が裸で添い寝してやるぞ?」 大丈夫、大丈夫と適当に流して綾の方をみた。 こいつ今、俺の脇腹を強めに抓りやがった。 「油断してるからよ」 「してないだろ」 「無論朝には由夜をすっきりさせているからな」 「おい、それ意味がちがぁぁぁぁぁ…くっ」 また綾に抓られた。 こんな感じでいつもは近いと感じる距離のデパートが、とても長く感じた。
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