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小テストの結果は散々だった。まあ勉強してない自分のせいだけど。
そしてテストが来週なわけだ。
無理だ…かといってヘタに赤点など取れば静恵さんにフルボッコにされるに違いない。
「うむ…それで私に本格的に勉強を見てもらいたいと…」
「そういうことです」
沙羅は考えるような仕草をしてから俺の枕を抱きしめた。
心なしか顔が少し赤い。
「な、なら由夜…代わりにこの前できなかったことをやらせてくれっ」
「それは無理だ」
この前……そう、沙羅の弁当を食べた日のことだ。
その日の夕方静恵さんが買い物に行くといって家を空けた数秒後いきなり沙羅に押し倒された。
「な、なに?ひょっとして俺なんかした?」
「ああ、君は私に優しくしすぎた…だから私は今日……由夜と合体したいっ」
ねえ沙羅って馬鹿なの…ねえ馬鹿なの……そう心の中で呟きながらこの状態をどうにかしようとしているが、捕まれている腕…そしてマウントを取られている俺にはなにもできなかった。
「無駄だ…しかし思いっきり抵抗すれば抜け出せるかもしれないぞ?」
「う~ん確かにマズイ状態だけど無理に抜け出そうとすれば沙羅がベットから落ちるかもしれないだろ?案外床まで段差あるし」
少し前はベットに慣れずよく落ちていた。それがなかなか痛いからね。
「もう我慢ならん…その……なるべく優しくするからな」
「ちょっとそれ男がいうセリフだろ…つ、つうか目が怖いよ?」
明らかに獲物をハントする目をしている。
狩人……いやいやそんな観察をしている時間がない。
「由夜、早速味見をするぞ」
「ひゃあ…い、いきなり首筋を舐めないでくれ…だからちょっと待て俺の話を聞いてください」
そんな沙羅を収めるのに1時間以上かかったのだ。
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