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「ご馳走様」
そう告げて食器を水に浸し風呂に向かう。
どうせ後でみっちり勉強が待ってるわけだし風呂で安らぎたい。
「待て由夜、私も入る」
そういって現れた沙羅の服を脱ごうとする手を止めた。
なんだか知らんが沙羅の顔が赤くなった。
「ご、強引な奴だな君は…いいだろう、なら私を脱がせてみろ」
「沙羅、風呂はだめでしょ?」
途端に沙羅の表情が曇る。
いや今回は引くわけにはいかない。さすがに裸同士の付き合いなんて早いしなによりそれはまだ無理だ。
「私は君が好きでたまらないんだ」
「ううう…ありがとう、嬉しいよ…けど風呂はまだ無理だよ」
「ならいつならいいんだ?」
そんなことを言われてもこまりんす。確かに沙羅には振り回されてるけど惹かれつつあると思う…けど惚れた、といえるにはかなり時間がかかるかもしれないしそれまでに運命の人に出会うかもしれんしな。
「それはわからないよ…でもね、少しずつ惹かれているとは思う」
俺のそんな言葉で沙羅は先程以上に顔を沸騰させた。
「そ、そうか……ま、まあ由夜は恥ずかしがり屋だし風呂は諦める。だが君のエキス入りの風呂の水は飲むからなっ」
そんな捨て台詞をはいてリビングに戻って行った。
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