~第八章高坂由夜の憂鬱~

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イチャつきながら足を進めていると綾達と合流。 天沢に話があるからと沙羅と綾を先に行かせた。 俺の体を心配してくれた綾には階段から落ちた、とだけ伝えておいた。 「で、話ってなんだよ」 「お前が持ってるDVDかビデオ貸してくれ」 「はあ?」 そんなとぼけた声を出して笑顔になった。貸す立場だから優位に立ったつもりか、憎たらしい。 「お前が面白いっていうから一度観てみたかったんだ」 「ほう、ついに由夜も性に目覚めたか…だが断る」 指差すな気持ち悪い、へし折るぞ…いや折れてるのは俺だった。 「対価を求むか…ならお前には可愛い人がいる道場を教える」 「可愛い人がいる道場?」 「しかも種目は柔道だ」 「まさか、んなこと信じられねえよ」 「俺の家の前にできた道場だ…とりあえず確認したら届けてくれ。ちなみについ最近できたばっかりだから入門者もまだ少ないはずだぞ?」 「うひょーマジかよ…わかった、もしあったら速攻由夜に届けるよ…でも由夜は入門しないよな?」 「ば~か、俺達…友達だろ?」 がっしりと手を握り合い解決した。 現物も確保したしビデオだろうが、DVDだろうが対応できる。 家に帰れば静恵さんが居るが部屋に篭れば問題ない。
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