~第十一章体育祭か、まあ頑張るよ~

2/10
前へ
/32ページ
次へ
体育祭当日、俺は沙羅と早めに学校に居た。 実行委員としてテント建てたりするからだ。 「来たな、霞、由夜」 椅子とか並べてる横で堂々と座る百合の麗子さん。 彼女のおかげで俺は騎馬戦の特訓やら秘策やらとにかく沙羅に鍛えられた。 「篁、由夜は渡さないからな…これは私の宝だ」 今にも噛み付きそうな表情で麗子さんを睨み付け更には俺の腕をもぎ取らんばかりに締め付けてくる、俺の愛しい沙羅。 「それは楽しみだ、我を倒せるものなら倒してみせろ」 「ふふふ、私の由夜が全力を出したときは凄まじいぞ…昨日なんてあんまり激しくて気絶させられそうになったからな」 「沙羅、早く手伝いにいかないと怒られてしまうよ」 「うむ、そうだったな…とにかく篁、私達に敗北はないからな」 一礼して先を急ぐ…最後に不適な笑みを浮かべる麗子さんに寒気を感じた。 その後は椅子運んだり体育祭に必要な道具を近くに出したり力の限り頑張った。 途中天沢が居て沙羅をみた瞬間ガクガクと震え頑張ります、なんて叫んでいた。 特訓の成果だろうか。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加