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どうしてついてくるのだろうと手を動かしつつも横目で眺めていたらいきなり教科長が資料から顔を上げた。うん、と小さく低く唸った教科長は自分が眺めていた資料をボクに返してきた。
何だかボクが緊張している。
「あの…資料、大丈夫でしたか?」
つっかえていた問いを思い切って聞くと教科長は少し考えてから口を開いた。
「問題は無い。これで進めても大丈夫でしょう。成瀬先生のことだ、理系の先生方の対処もそれなりに考えてるのだろうな」
「…だと良いのですが」
今日灰が国語団の代表として説明するなんてついさっき知った事で、このような事を準備していたことにも気付かなかった。灰の事だから練りに練ったプレゼンよりも流れに任せるような方法なんだろう。
あんまり変な心配を掛けてはいけないと思い教科長には笑って曖昧な返事をした。
「あぁ、そうだ」
気付いたように教科長が声のトーンを上げた。ボクは少し言葉を待つ間身構える。
「成瀬先生は如月先生の言ったことなら聞くんじゃないのかね?」
えっと、ボクはそうは思わないんだけど。
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