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「青木先生、今日もぎりぎりー。また寝坊?」
「んなわけあるか。裏庭の猫に強請られたからご飯あげてたんだよ」
「俺も来る前あげたんだけど…」
「はぁ!?…… どうりでブクブク太るわけだ」
青木先生は一旦大槻先生の前で止まりお喋りを始めた。駄目だ。どうしても妄想してしまう。
「あぁ、如月先生お疲れ様です。ん?怪我でもしたんですか?」
「お疲れ様です、青木先生…いえ」
「養護教諭でも怪我くらいはするでしょ。でも大きな傷じゃないって」
ふーんとまたボクの首もとに視線を向けた青木先生はボクの隣りに静かに座ってしまった。そこで2人の会話は止まる。
わぁぁああ!!すみません!やっぱりボクが邪魔でお話し出来ないですよね!?くッ、この席順どうなってるんだ!!家庭科教員、養護教諭、家庭科教員ってボクを間に置くのはおかしいだろ!!挟まれたからボク家庭科教員になるの!?ならないからっ!どういうつもりなんだ!ボクの唯一の会議中の楽しみを邪魔するなんて!
「…許しません、実行委員め」
流れてきた分厚い書類に小さく悪態を落とした。
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