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あっ分かった!青木先生の隣りじゃないからイライラしてるんだ!本当に申し訳無いです!!…少し怖いよ…。
ボクは邪魔しちゃ悪いと思いつつ真剣に話を聞く青木先生に小声で話し掛けた。
「あの、良かったら、席変わりませんか?」
「え?…あぁ。おーい大槻先生、お前の愚痴が怖くて如月先生が隣りは嫌だって」
「ち、違いますよ!そういう事じゃないです!」
「えっ!ごめん!そんなに怖かった!?」
びっくりした表情を見せた大槻先生は口調も素のままボクに向き合った。
「いえっ、大丈夫ですよ?少し苛々してるのかなぁと思って…気の知れた青木先生が隣りの方が良いのかなと…」
「大槻先生は早く部活に行きたいだけですよ。無視して大丈夫です」
「無視は酷い!今年は部員みんなが本気で全国ねらってんだよ!Nコンの県予選まで時間無いのにぃ!!こんな無駄な時間が惜しいわけ!仮病で休めばよかった…あー」
ふてくされたように机に伏せる大槻先生に何て声を掛けて良いか分からなくて狼狽えた。大槻先生が何部の顧問だったか思い出せないけどここで聞いて横槍はいれたくない。
「これも仕事だろ?それに如月先生が返事に困る事ばっか言って」
ちゃんとこっちの話しも聞いてたんだなって変にニヤけそうになるのを堪える。
「あ、そっか。5教科団には成瀬先生がいるのか。ごめんね、自分の旦那が所属してる科を悪く言われたら気分悪いですよね」
「え!?」
ど う 言 う こ と だ !?
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