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「如月先生は成瀬先生しか見えてないから仕方ないですよね」
そうやって起爆剤を遠慮なく投げるから、あっちこっちで奇声が上がる。
ここで妄想タイムに入って良いなんて、ボク言ってないからね?
保健委員会が奇妙な集団だって思われていないか冷や冷やして周りをこっそり見渡した。幸いこの妙な熱気のこもるテント周辺に誰もいないようだったのでひとまず安堵する。
まぁ、今視線を集めているのは生徒会の本部テントな筈なのでこんな心配は杞憂だとは思うが、このまとまりのないようである集団を率いていかなければならないボクとしては心配は絶えない。
「さてさて、競技も始まるようですし、保健委員会も始動しましょうか如月先生」
真面目な表情に戻った委員長。ボクは特に伝えることは無かったので、委員長に指揮を返す。
「今日1日大変だとは思いますが、皆さんよろしくお願いします。堤くん締めてください」
「はい。じゃあみんな、熱中症に注意して会計様に負けないよう元気に腐男子業に専念するぞぉ!!」
「おおっ!!」
違う、そうじゃない。
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