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時間が過ぎれば過ぎるほど太陽の光は鋭さを増し気温は高くなってくる。
しかしその割には気分の優れない者や熱中症の恐れのある者が運ばれてくることが例年に比べて少なかった。理由は明白で、何故か気合いを入れて熱中症対策を呼び掛ける委員達のおかけだ。
応援の声を上回る必死さに首を傾げることもあったが結果となって返ってきているので感謝し感心している。
「隊長、見回りB班異常ありませんっ」
「隊長、C区間にて露出度の高いチワワを発見。そっと帽子を被せることに成功しました!」
「報告ご苦労。B班、C班はこのまま待機だ。C区間のチワワは経過観察対象とする。インターバルは1時間で行ってくれ」
ハッ!と息のあった敬礼にボクは溜め息を飲み込んだ。
比較的暇な時間が多く今年はゆっくり競技を見られるのはとっても良いのだけれども保健委員会の妙な意欲的姿勢に眉間が寄ってしまう。その原動力を発見出来ず落ち着かないのは確かだった。
「大丈夫かな…」
誰にも聞こえないように呟くと、同時に盛り上がりを見せた仮装レースが終わりを迎えたようで生徒達の叫びに近い声援を割って夏くんの色々洩れちゃっている放送が聞こえてくる。
「次は午前中最後の競技、借り物競争ですよ?処置が必要な生徒も居ませんし皆さんも座って応援してはどうですか」
「お言葉に甘えて」
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