scene009

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ホスト教師からの頼み事。俺は予想外の状況下に思考が停止しかける。 「知ってるとは思うが俺は今、雪と会うことが出来ないし、私用な電話とかの手段も禁止されてるから、お前には手紙を届けてほしい」 「手紙!?ふぉおい!!手紙!?手紙を如月先生に献上致せばよろしいのですね!?!?ホスト教師からの??手紙を!!くそ、手紙とはなんと素敵な……あぁ、良きかな」 「ちゃんと日本語話せ。手紙が唯一許された手段なんだよ。雪をただ放ってく事も出来ねぇし」 ホスト教師は困ったように笑う。 そんな姿にふわっとどこかの世界にお呼ばれされそうになっていると大きな違和感が俺を引き止めてくれた。 「いやいやいや~待って!待ってください!まずおかしいのは如月先生との接触を禁止されたのを受け入れた事ですぞ!?そう!そこ!危ないっ危ない、騙される所だった!」 ハイペースに俺の口からは次々に言葉が飛び出ていく。応えを心の底の底から本当に求めてはいるが止まらない言葉と思いをまずは受け止めて欲しい。だからその厚い辞書はどうかしまって欲しい。 「第一!如月先生至上主義者なら1番に考えるのは如月先生の事な筈ですぞ!ホスト教師には謙遜なんて持ち合わせてないんですから自分の存在がいかに如月先生の生活面や精神面を支えている事を知らないはずないじゃないですか!!なのに、どうして!?そこが違和感が違和感で違和感なのですぞ!!」
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