scene009

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「じゃあなんだ!?嘘を書かれた先生が悪いから先生に罰を受けさせるのか!?風紀ならあの風紀乱しまくりの低俗情報部を取り締まれよ!そんな事も分からないのか!?」 最後にヤンキーばりの睨みを利かせている。怖すぎる。 つい先日その情報部が出した文化部統括長と運動部統括長の密会についてみんなでお祭り騒ぎだったのは棚の上なのだろうか。 チラッと堤くんを確認すると般若の顔は戻ってはいなかった。 「誰が罰と言った。話しを最後まで聞け。風紀委員会に教員を罰する権限は無い。出来て理事長に報告くらいだ。」 「じゃあ理事長に報告する気だな!」 煩い口を手で塞ぐ事にした。ボクの手の中でもごもごとまだ口が動いたが少し強めの一瞥を与えると大人しくなった。 「騒がしくてすみません。続けてください」 同じような言葉ばかりを吐かなきゃいけないやるせなさは感じつつ秋くんの言葉だけを待った。 「今回俺達が如月先生を伺ったのは先生への警護についてです。記事の件で」 「キタっ成瀬先生からの援護!牽制!!過保護攻めの本領!!」 ボクの拘束を軽々と解いて最早ソファーに立ち上がり拳を上げ堂々立派に言い放った我らが保健委員長。後ろのペンギンの群れのような保健委員たちもサイレントな盛り上がりを見せている。 ちょっと本気でど突きたくなってきた。
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