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「今よからぬ事を考えましたね?先生分かりやすいんですぞ??ん??」
グッとボクのほっぺを潰そうとしている右手をボクは両手で掴み阻んでいると更に力を込められる。地味な攻防戦はギリギリな力関係でほぼ均等を保った。
「だって夏くんだけ完全な傍観者役なんてずるいじゃん?ボク好きだよ巻き込まれ型の腐男子受け」
「俺も好きですぞ」
キリリッと凛々しい顔を見せた夏くんに黙っていればと余計な事を考えた隙に黙り込んでいた左手に頬を潰された。ただ一瞬で満足したようで、ふんっととても舐めてかかった表情を無駄に見せつけてから手を離す。
「リアル残念なイケメンめ」
「失礼な!これでも会計様ですぞ!?」
「腐男子会計って素敵属性過ぎるよ。この際腐男子隠してチャラ男装ってみるとかどう?」
ちょっとふざけて取り引きするみたいに声をひそめる。これに当たり前にノッてくれる夏くんは顎に指を添えて「悪くない」と決めポーズを見せる。中々見事なニタリ顔。
「でもあんなにオープンにしてた腐男子隠していきなりチャラ男って強引すぎかー……普通入学時からだよね。もっと考えて夏くん」
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