40人が本棚に入れています
本棚に追加
「入学式は10時からやけんど、その前にクラスでHRがあるけんね。
今遅れても入学式に支障ないのは分かるけんど~?
遅刻しても大丈夫って訳じゃないがよ~、分かる~?」
身長は陽凪より少し高く、顔立ちは大人のお姉さんという風貌だ。
初日から説教を食らう始末。
「すみませーん。
でも、寝坊じゃないんですよ?」
陽凪ののんびりした口調に、笑みを浮かべていた指導生の口元がピキッと上がった。
「反省の色無しかな~?ん~~?」
語尾を高めながら、表面上ニコやかにしつつ、腹の中は苛立ちで満たされている。
然も視線を外して返答されるものだから、懇親の笑みに皺がまた1つ増えていた。
「あ、でも、本当にもう少ししたら行くんで、先に行ってて下さ」
「もう少しって、何?
先行ってて下さいって、どうゆうことかな~?
指導生、あんまし怒らさん方がええよ~、今後の為にも、ね?」
最初のコメントを投稿しよう!