第1レーン*憧れのフォーム

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「入学式は10時からやけんど、その前にクラスでHR(ホームルーム)があるけんね。  今遅れても入学式に支障ないのは分かるけんど~?  遅刻しても大丈夫って訳じゃないがよ~、分かる~?」 身長は陽凪より少し高く、顔立ちは大人のお姉さんという風貌だ。 初日から説教を食らう始末。 「すみませーん。  でも、寝坊じゃないんですよ?」 陽凪ののんびりした口調に、笑みを浮かべていた指導生の口元がピキッと上がった。 「反省の色無しかな~?ん~~?」 語尾を高めながら、表面上ニコやかにしつつ、腹の中は苛立ちで満たされている。 然も視線を外して返答されるものだから、懇親の笑みに皺がまた1つ増えていた。 「あ、でも、本当にもう少ししたら行くんで、先に行ってて下さ」 「もう少しって、何?  先行ってて下さいって、どうゆうことかな~?  指導生、あんまし怒らさん方がええよ~、今後の為にも、ね?」
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