第1レーン*憧れのフォーム

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「あっ...!」 一瞬その人と目が合った気がした。 鋭い目付きに、陽凪は思わず視線を逸らす。 「変に思われたかな、新入生がこんな時間にって…」 恐る恐る目線をグラウンドに戻す。 彼女は背中を向け、陽凪と目が合わないよう走る方向を変えていた。 その背中に、何か惹き付けられたような感覚を覚える。 綺麗とは言えないその走り(フォーム)。 独特という言葉が1番正しいのかもしれない。 見た事の無い走りに、陽凪は目を大きく輝かせていた。 「こ~ら、新入生!!桜谷陽凪さ~ん!」
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