40人が本棚に入れています
本棚に追加
「あっ...!」
一瞬その人と目が合った気がした。
鋭い目付きに、陽凪は思わず視線を逸らす。
「変に思われたかな、新入生がこんな時間にって…」
恐る恐る目線をグラウンドに戻す。
彼女は背中を向け、陽凪と目が合わないよう走る方向を変えていた。
その背中に、何か惹き付けられたような感覚を覚える。
綺麗とは言えないその走り。
独特という言葉が1番正しいのかもしれない。
見た事の無い走りに、陽凪は目を大きく輝かせていた。
「こ~ら、新入生!!桜谷陽凪さ~ん!」
最初のコメントを投稿しよう!