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「え?だ、大丈夫です。平気です。」
「“平気です”ってことは、足、何かしたな?」
あ、墓穴を掘ったかも。
私は先輩に目を見つめられて、おとなしくなるしかなかった。
「…たぶん、ただの靴擦れです。」
「靴擦れか。絆創膏、持っているか?」
ふるふると首を横に振り、持ってないと答えた。
だって、運動靴だし大丈夫かなって思って。
まだためしに二、三回くらいしか履いたことないやつだったけど。
先輩が班員に絆創膏を持っているか聞いてくれた。
幸い、班の女子の先輩が持っていた。
靴と靴下を脱ぐ。
まだ血は出ていないけれど、真っ赤になってしまっていて見るからに痛そう…。
「ほら、足かせ。」
八王子先輩が手当てをしてくれた。
「ごめんなさい。」
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