6月

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「え?だ、大丈夫です。平気です。」 「“平気です”ってことは、足、何かしたな?」 あ、墓穴を掘ったかも。 私は先輩に目を見つめられて、おとなしくなるしかなかった。 「…たぶん、ただの靴擦れです。」 「靴擦れか。絆創膏、持っているか?」 ふるふると首を横に振り、持ってないと答えた。 だって、運動靴だし大丈夫かなって思って。 まだためしに二、三回くらいしか履いたことないやつだったけど。 先輩が班員に絆創膏を持っているか聞いてくれた。 幸い、班の女子の先輩が持っていた。 靴と靴下を脱ぐ。 まだ血は出ていないけれど、真っ赤になってしまっていて見るからに痛そう…。 「ほら、足かせ。」 八王子先輩が手当てをしてくれた。 「ごめんなさい。」
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