ひいらぎ一族の秘宝の巻

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クシルの木遁は空中のユウの体に絡み付き動きを封じてしまう。 「む。」 先ほどまでそこにあったユウの体はただの丸太になっていた。 「変わり身か、どこに隠れた!」 クシルの太い声は森中に響き渡った。クシルは木遁を緩め、その丸太を放る。すると、ぼうんと丸太が煙に包まれる。 「これは変わり身ではない!変化の術だよ!」 「ちっ、クシル!そいつを持っていけ!この戦い、長引く!」 「ああ、わかった!」 「待てっ」 「お姉様、俺が相手だ…!」 ─トアの家─ 「おい」 「なんだってばよ?」 「今、ユウ先生の声がしなかったか?」 「…したようなしてないような」 トアとユギトは広場からユウの声─叫び声のようなものが聞こえると話していた。 「もしかして!先生が襲われたんじゃねーのか!?」 「可能性がないわけではない」 「ほら、行くぞ!」 ユギトとトアはそのまま家を飛び出した。 ─森の広場─ ユウは追い詰められ、ほぼチャクラ切れを起こしていた。 「くっ…う…」 「言え、秘宝はどこだ。」 「シエン!あれを牢に入れて来たぜ!」 「おう、クシル。悪いな」 「きっ…貴様、ユイを…!う…」 満身創痍とはこのことか。ユイを助けたかった…でも、ごめん。秘宝のありかを教えてユイを助けるべきだったって今頃思う。最後にもう一度…
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