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神月 零士。
カミヅキ レイジ。
そう、彼の名前は神月 零士。
血に染まった様な真っ赤な髪をした、粋な少年さ。
そして君たちが、これから出会う人間だ。
いや、正確には人間だった何かと言ったところだろうね。
なんせ今となっては僕たち悪魔の奴隷なんだから。
命を握られているんだ、そんな状態の奴を奴隷と呼ぶ以外なにがあるっていうんだい?
だから、いつでも握りつぶせる環境を僕たちは提供している。
優しい奴だろう?
悪魔は人間を不幸のどん底に叩き落とすのが仕事だからね。
でも、彼は違った。
彼だけは僕たち悪魔を殺した数少ない人間だからね。
おや……とすると、彼は奴隷じゃなくって人間ということになるんじゃないか?だって?
いや、良い質問だね。
え?別に興味がないって?
何を言ってるんだい。
顔に書いてあるよ、『彼の事を知りたい』ってね。
それに、聞いておいた方がいいと思うよ。
君も君で、やがてはこうなるだろうからね。
いや、あくまで予測だよ。
予測。
でも僕の予測は60%は当たるから、気をつけてね。
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