着信1:始まりクラウド其の壱

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神月 零士。 カミヅキ レイジ。 そう、彼の名前は神月 零士。 血に染まった様な真っ赤な髪をした、粋な少年さ。 そして君たちが、これから出会う人間だ。   いや、正確には人間だった何かと言ったところだろうね。   なんせ今となっては僕たち悪魔の奴隷なんだから。    命を握られているんだ、そんな状態の奴を奴隷と呼ぶ以外なにがあるっていうんだい?   だから、いつでも握りつぶせる環境を僕たちは提供している。 優しい奴だろう? 悪魔は人間を不幸のどん底に叩き落とすのが仕事だからね。 でも、彼は違った。 彼だけは僕たち悪魔を殺した数少ない人間だからね。 おや……とすると、彼は奴隷じゃなくって人間ということになるんじゃないか?だって? いや、良い質問だね。 え?別に興味がないって? 何を言ってるんだい。 顔に書いてあるよ、『彼の事を知りたい』ってね。 それに、聞いておいた方がいいと思うよ。 君も君で、やがてはこうなるだろうからね。 いや、あくまで予測だよ。 予測。 でも僕の予測は60%は当たるから、気をつけてね。
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