迷い込んだ箱

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戦争? あまりに予想だにせぬ言葉に怜は固まった。 この時代に日本が戦争? いつ? どこで? どの国と? そもそもこの男の言うことを鵜呑みにするのが間違い? 怜は自問を繰り返し頭を痛めた。 怜「もう一度言って下さい。」 戸惑う怜に式は間髪入れずに同じ台詞を吐いた。 式「戦争に参加しないか?」 やはりこの男はおかしい。 戦争と言っているけど私は女だし。 何を言っているのかが分からない。 怜「もう少し分かりやすく説明してもらえますか?」 液晶の中の式は怪しく微笑み意地が悪く言葉を紡ぐ。 式「気になるのなら明後日深夜2時北雲学園へ来な。 怜の人生は変わる…。」 †同時刻、公園† 信の自宅から一番近い公園で背丈の低い少女、響 惟とボサボサ頭の霧弦 式がひそひそと会話をしていた。 惟「もうそろそろかなぁ。」 式「そうだな。 今頃、俺の分身達が話し終えた頃だろうよ。」 惟「ありがとうねっ式。 今回はどれくらいの人が集まると思う?」 式「三十が妥当だろ。」 惟は満面の笑みを作り両手を合わした。 惟「やったっ。 これで私達は勝てるよねきっと。」
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