「漆黒のメルダー」

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いくら訓練兵と言えど、自分の部下だ。自分の部下の犯した責任は本来は上司が取るべきなのだから。 少年は三度舌打ちを夜空に響かせる。 現在の時刻は午前2時。 人はおろか犬一匹いない。 無駄に固められた家々の屋根を見下ろせる場所に、少年はいる。 そして、黒に統一された服には様々な仕掛けが施されている。 まずは耳に取り付けられた黒の小型無線機。情報司令部から発せられる電波で、他のメンバーと司令部との接触が取れる。 そして、次に腰のベルトにぶら下がっている二つの物。一つは両手で持っても少し長いくらいの黒い円中型の棒。 もう一つは酷くゴツい体の銃。大きさのわりに、重厚は細い。かなり重い。
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