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「…………目標を破壊する…」
カゲトは腰にぶら下げられた円中型の棒を右手に、無駄に大きく重い銃を左手に構えた。
そして、はるか前方。平然と道を歩く白色の物体。今回のターゲットことミリタントに狙いをつける。
「……………………」
一度だけ舌打ちをすると、カゲトは消えた。
そして、すぐさまミリタントの頭上に移動した。まさに瞬間移動だ。
左手に構えた銃のトリガーに指をいれ、それを躊躇もなく引いた。
とてつもない速度で、細い銃口から放たれたのは鉛玉ではなく、蒼白く光る閃光だった。
それは一瞬で巨大ミリタントの頭を貫き、闇夜に消えた。
放たれたのは長きにわたり、改良に改良を積み重ね、遂に完成した〝高圧粒子砲〟だ。
メルダーの人間はこれを〝ビーム砲〟と呼んでいる。
「……………………」
右手に構えた円中型の棒の先端部分にあるボタンを押す、と同時にその反対側から同じく蒼白い光が剣の刃の形へと変化する。
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