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俺は、この世界が嫌いだ。
この世界は俺に苦難しか与えない
しかし、俺には死ぬ勇気がない
それでも、世界は廻る、自殺すらできない俺を見下すように、嘲笑うように・・・
「おはよう!」
髪の毛を無造作に伸ばし、負のオーラ全開の俺に声をかけてきたのは、俺の大学初めての友達の巳橋 翔(みばし しょう)。
成績優秀、運動大好き、気さくで彼女持ちのリア充、まるで俺とは正反対の人間。
しかし、大学に入って俺にはじめて声を掛けてくれた人。
「おはよう、楽しいことでもあった?」
俺が暗い表情で言うと
「あった! お前を見た人たちがもの凄い顔で離れて行くところを見たら面白くって」
言われて周りを見ると周りには誰も居なく、一人俯く自分と、それを見て笑う友人だけ
「もう帰る」
俺がそう言うと
「待てって、今日のテスト終われば夏休みだろ、頑張れよ!!」
「・・・・」
コクッ
うなずく俺を見て歩きだす友人
俺に色んな話を振ってくる、それにただ相槌をうつ俺
二人で話しながら大学へ向かう
テストのことを考えると鬱な気分になりながら・・・
・・・・・・・そして、放課後
「テストどうよ?」
友人たちの声にただでさえ暗いのにさらに暗くなる
「元気だせ、前を見ろ、明日はもう夏休み、楽しんだ者勝ちだろ」
コクッ
うなずく俺に楽しそうに話す友人
憂鬱なまま家に帰る
死にたい・・・
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