~第一章・やらかした、俺~

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人は冷静さを欠くと泣けてくるものらしい。 いや勿論これには恐怖とかその他諸々の感情も含まれている。 俺の隣には女の人が寝ている…いやそれだけならまだ救いがあったのかもしれない。 問題は俺も彼女も服がベットの周りに散らばっているという点に関してだ。 「ん………んゅぅ」 可愛らしい寝息を聞かせてくれるその女性は本当に綺麗で美しい。 しかし内面も知っている俺は素直にそうは思えない。 彼女は天沢早紀、天沢のお姉様だ。 たゆんたゆんした胸を持っててスーツ着るなんて既に反則。 それに顔だってスタイルだってモデル級だよ、いやモデルになったら間違いなくトップすら狙えるだろう。 性格は暴力的で我が儘で傍若無人…まあ俺には案外優しくしてくれたりする。 今は大学三年生で適当に遊んだりしてるみたいだ。 彼女はアパートに暮らして居るし年に数回会うぐらいなのに何故ここに…。 それは多分昨日のことをよく思い出す必要があるんだろうな、つうかもう大半思い出しているし…。
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