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「普通に遊ぶのも悪くないわね。由夜くんはどうなの?」
「俺は早紀さんと居られればどこだって楽しいですよ」
頭を撫でられたということは俺の答えはよかったらしい。
ふぅ、気を遣うのも疲れるな。
恐怖で支配する考えをなんとかしないと俺は一生奴隷になりかねん。
「由夜くんの成長が目まぐるしくてとても嬉しいわよ。そうやってちゃんとしてたらたっぷり可愛がってあげるし自由もあげるから頑張ってね」
「は、はは…努力します」
あれ今の日本は自由が約束されているんじゃないのか。
可愛がってくれるのは嬉しいが俺としては対等がいいな。
勿論それは叶わないのはわかってるからただの願望だ。
「その困った顔もそそるわ。ねえ、そろそろホテル行こうか?虐めたくなってきちゃった」
「と、とりあえず今は遊びましょうよ。まだ乗ってない物も結構ありますよ」
「あれ、私に意見するの?」
笑顔なのに怖い。
なんでこの人はこうなのだろう。
気がつけば手が震えている。
不意に怒りだしなにをされるのかわからない。
「そういうわけじゃないです。た、ただ一緒にもう少し遊びたいな、と思っただけで………」
「冗談よ。あんまり怯えてたら私が虐めてるように見えるでしょ?本当は相思相愛の健全なカップルなのにね」
ああ、一度でいいから早紀さんを殴り付けてやりたい。
目を覚まさせてやりたい、あんたは色々間違っていると。
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