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学校がこんなにもつまらないと感じたのは初めてだ。
すげえ噂されるし、なんか変な目で見られるし…最低最悪の一日と言っても過言ではない。
天沢は俺に気を遣ったのか、先に帰ってしまった。
もしかしたら奴はなんとなく事情がわかっているかも…。
「おかえりー、由夜くんっ!」
校門にたどり着くと、目一杯早紀さんに抱きしめられた。
よっぽど機嫌が良いのか、その後とても強く頭を撫でられた。
今日はバイクではなく、静恵さんの車を借りたみたいだ…つうか静恵さんバイクで行ったんだ。
「ふひひひひひ」
「どうかしたんですか?」
早紀さんの笑い方は凄く特殊だ。
最近わかったが、この酷い笑い方こそ、最高に気分が良い時なのだと…。
「元気ないわね、でも安心して由夜くん、帰ったら今日はたっぷり可愛がってあげるから」
「な、なに言ってるんですかっ!」
確かに内心慰めて欲しい気持ちは強いが…大体もう俺には早紀さんしかいない状態になってしまっている。
「だって可哀相じゃない、学校で酷い目にあったんでしょ?」
「ど、どうして知ってるんですか?」
「だって全て私がしたんだから、知ってて当然じゃない、ふひひひひひ」
思わず、早紀さんをみた。
運転中だから横顔だが特に変わった変化は存在してない。
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